サステナブルな酪農、有機循環型酪農を、もっと身近に。
オーガニックを、もっと気軽に。

有機酪農のいま

完熟たい肥を牛の敷料 に活用

完熟たい肥を牛の敷料 に活用
もくじ

牛の寝床「ベッド」に敷くものを敷料 といいます。体重が重い牛が、固い床に直接寝たりしゃがんだりすると、怪我をする恐れがあります。寝床に敷いた敷料は、「マットレス」のような役割を果たしてくれるのです。

敷料は一般的に、おがくず(木材の粉)、もみ殻などが使用されています。 そのような中、別海ウェルネスファームでは、牛のふんや尿を自然の力で発酵・殺菌することで出来たものを敷料として活用しており、これは「戻したい肥」 と呼ばれています。牛のふんや尿はいかにして安全な「たい肥」になるのでしょうか?

それは、自然界に存在する微生物の力のおかげです。空気を好む微生物が、ふんや尿に含まれる有機物を分解(発酵)してくれるのです。

別海ウェルネスファームのたい肥舎には、発酵をより促す仕組みがあります。たい肥舎の床には、特殊ノズルを設置。特殊ノズルから空気を送り込むことで、たい肥の内部まで微生物が活性化してくれます。このおかげで、別海町の真冬のマイナス20℃ の環境下でもたい肥の発酵が進みます。


微生物が有機物を分解すると、熱(発酵熱)が発生します。発酵が十分に進むと、たい肥の温度がなんと約80℃まで達します。この熱により有害な病原菌等は死滅(殺菌)します。発酵が終わった安全な状態のたい肥  ですと、いやな臭いは全くなく、腐葉土の香りがします。

たい肥はふかふかしており、実際に牛たちも気持ちよさそうにたい肥の上に寝そべっています。別海ウェルネスファームは、このたい肥を敷料(有機敷料)として活用することで、自然の力を活用した「地球にやさしい酪農」に取り組んでいます。


出典:

おが粉の価格上昇等を踏まえた対応について(農林水産省)

https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kankyo/taisaku/t_info/attach/pdf/ogako-34.pdf

おが粉代替敷料利活用マニュアル(農林水産省)

https://www.maff.go.jp/j/chikusan/kankyo/taisaku/attach/pdf/index-108.pdf

家畜ふん堆肥の正しい知識(農林水産省)

https://www.maff.go.jp/chushi/kohoshi/panf/attach/pdf/panf-seisan-5.pdf